1分でできるGemini CLIによるWebアプリ開発

Gemini CLIとは

Gemini CLIとはGoogleが開発したGeminiの生成AIモデルをコマンドライン上(ターミナルやPowerShell)で操作できる開発者向けツールです。

Gemini CLIをインストールすれば、無料でターミナルから簡単に実行できます。

Gemini CLIのインストール

ターミナルやPowerShellで以下のコマンドを実行するだけでインストールできます。

npm install -g @google/gemini-cli

Gemini CLIの起動

「gemini」と入力して実行するだけでGemini CLIが起動します。

gemini

初回起動時はブラウザが開いて、Googleのログイン画面が表示されますのでログインしてください。

ほかにもいくつか許可を求められるので、すべて許可してください。

以上の手順が完了すればGemini CLIが使用可能になります。

試しに「1 + 2」と入力して、Enterキーを押すと「3」が返ってきます。

1分でできるGemini CLIによるWebアプリ開発

基本的な使い方はChatGPTと同じですが、画像の生成はできません。

> 公園で座っている柴犬のイラスト画像を生成して

 申し訳ありませんが、画像を生成することはできません。

Webアプリの開発方法

Gemini CLIでWebアプリを開発するには以下のように「アプリ名、要件、デザイン、ファイル構成」のプロンプトを実行します。

長いのでプロンプトを作成する際は、エディタなどでテキストを作成してからコピーして貼り付けてください。

以下の条件の「おみくじ」Webアプリを作成してください

# 要件
- 「おみくじを引く」ボタンを押すと、おみくじの結果がボタンの下に表示される
- おみくじの結果は「大吉」「中吉」「吉」「凶」「大凶」の5つ
- おみくじの結果の下には「Xにおみくじの結果をポスト」のボタンを表示して、「私の今日の運勢は〇〇」とポストできるようにする
- おみくじの結果が表示されたあとは「おみくじを引く」ボタンが「もう1度を引く」ボタンに変わる

# デザイン
- 白と赤を貴重とした神社のようなデザイン

# ファイル構成
omikuji
  - index.html
  - style.css
  - script.js

ファイル構成の「omikuji」は生成されるファイルを格納するフォルダ名です。

実行するとAllow execution? (実行を許可するか?)と何度か聞かれるので、「Yes, allow always」を選択して許可してください。

Gemini CLI Yes, allow always

いくつかの実行を許可するとWebアプリが出来上がります。(所要時間1分以内)

※ Gemini CLIを使用したWebアプリ開発では要件が多い場合、所要時間が1分以上かかることがあります。

作成されたファイルの入ったディレクトリ(omikujiフォルダ)をサーバーにアップロードするとブラウザでWebアプリを表示確認できます。

Gemini CLIで作成した「おみくじ」のWebアプリ

https://iwb.jp/omikuji/

「Xにおみくじの結果をポスト」ボタンの色が水色なのは、ボタンのデザインを指定しなかったため、生成AIがTwitterの水色を適用したためです。

「# デザイン」に「Xにおみくじの結果をポスト」ボタンは黒色と指定していれば黒になります。

ReactでWebアプリを作成する方法

Gemini CLIを使用して、ReactでWebアプリを作成したい場合は以下のように「Reactで作成してください」と指定して、「ファイル構成」は「プロジェクトフォルダ」に変更します。

今回は「# デザイン」に『「Xにおみくじの結果をポスト」ボタンは黒色』を追記しました。

以下の条件の「おみくじ」WebアプリをReactで作成してください

# 要件
- 「おみくじを引く」ボタンを押すと、おみくじの結果がボタンの下に表示される
- おみくじの結果は「大吉」「中吉」「吉」「凶」「大凶」の5つ
- おみくじの結果の下には「Xにおみくじの結果をポスト」のボタンを表示して、「私の今日の運勢は〇〇」とポストできるようにする
- おみくじの結果が表示されたあとは「おみくじを引く」ボタンが「もう1度を引く」ボタンに変わる

# デザイン
- 白と赤を貴重とした神社のようなデザイン
- 「Xにおみくじの結果をポスト」ボタンは黒色

# プロジェクトフォルダ
react-omikuji

Gemini CLIで実行して完成したものを「npm run build」でビルドなどをしてアップロードしたものが以下になります。

Gemini CLIで作成したReactの「おみくじ」のWebアプリ

https://iwb.jp/react-omikuji/

見た目と機能は先程とほぼ同じですが、ソースコードを確認するとReactが使用されており、ポストのボタン色が黒色になっていることが確認できます。

Reactで作成するとViteが使用されるため、要件にtitleを指定しないと「Vite + React + TS」というタイトルになってしまうので注意が必要です。(faviconもVite)

まとめ

このようにGemini CLIを使用すれば、ターミナルから簡単にWebアプリの開発ができます。

開発だけでなく作成したWebアプリの修正、試験、レビューなどもできますので、まだインストールしていない方は、ぜひ一度お試しになることをオススメします。