
WordPressからEmDashへの移行が増えている
近年、静的サイトジェネレーターやヘッドレスCMSの台頭により、新しいプラットフォームへの移行を検討する機会が増えています。
その中で「EmDash」が候補に挙がりましたが、最終的に私はWordPressを使い続ける決断をしました。
本記事では、WordPressからEmDashへの移行を見送った5つの理由を解説します。
1. 管理画面のUIが悪い
EmDashをテスト運用して最初に感じたのは、管理画面のUIが直感的ではないという点です。
WordPressのダッシュボードは長年のアップデートを経て、執筆から公開、各種設定まで非常にスムーズに行えるよう最適化されています。
一方、EmDashの管理画面はWordPressと比べると使いにくく、日々の記事更新においてストレスになると判断しました。
また、WordPressは設定で言語を日本語にすると管理画面が日本語化されますが、EmDashは下図のように日本語化されていない箇所がいくつかあり、設定で日本語を選択しても完全には対応できていない点が気になりました。
WordPressの管理画面

EmDashの管理画面

2. 豊富なプラグインの恩恵を手放せない
WordPressの最大の強みは、世界中の開発者が提供している無数のプラグインです。
SEO対策、画像の自動圧縮、キャッシュ制御など、必要な機能が数回のクリックで導入できます。
EmDashでも開発をすれば機能拡張は可能ですが、WordPressがもたらす手軽さには及びません。
3. 既存テーマのカスタマイズ資産を手放せない
これまで長年にわたり、WordPressのテーマファイル(PHPやCSS)に細かなカスタマイズを加えてきました。
EmDashにはWordPressの投稿データを簡単に移行できますが、デザインやfunctions.phpに記載した機能、プラグインなどは移行できません。
EmDashへ移行するということは、これらの資産を一度リセットし、独自に構築し直す必要があります。
その手間を考えると、現状の資産を活かす方が合理的でした。
4. 移行作業の時間と労力が見合わない
EmDashへの移行によって得られるパフォーマンスの向上などのメリットと、移行にかかる膨大なコストを天秤にかけた結果、現状のWordPressを使い続ける方が費用対効果が高いという結論に至りました。
wpXによってサーバー環境が最適化されていれば、パフォーマンスとセキュリティを十分に確保できるため、無理に最新のプラットフォームへ乗り換える必要はありません。
5. wpXだとWordPressでもセキュリティは強固
EmDashなどの新しいプラットフォームがアピールする「強固なセキュリティ」は魅力的です。
しかし、iwb.jpではWordPressに特化したサーバーである「wpX」を利用しています。
wpXのWAFや各種セキュリティ対策が非常に優秀であるため、あえてシステムを移行しなくても、WordPressのままで十分なセキュリティを確保できています。
2026年10月21日には、PHPに認証なしで遠隔からコードを実行できる重大な脆弱性(通称:PHP2Shell)が公開されましたが、wpXではPHPが自動的に最新版にアップデートされていました。
ちなみにiwb.jpではwpXのセキュリティ設定を下図のように設定しています。


WordPressやPHPの自動アップデートや前述のセキュリティ対策をせずにWordPressでWebサイトを運用している場合は、wpXなどのセキュリティが強固なサーバーに乗り換えるか、WordPressでの運用はやめたほうが良いです。
まとめ
WordPressからEmDashへの移行を検討しましたが、管理画面の使いやすさ、豊富なプラグイン、既存テーマのカスタマイズ資産、移行にかかるコストなどを考慮した結果、今回は移行を見送ることにしました。
また、wpXのセキュリティ対策やPHPの自動アップデートによって、現在のWordPress環境でも十分なセキュリティを確保できていると判断しています。
必ずしもEmDashへ移行することが最善とは限りません。
現状の環境に大きな問題がなければ、無理に移行するよりも、使い慣れたWordPressを継続して利用する方が合理的です。


